クイーンズタウンヒルはおそらくこの町で一番人気のトラックの一つだろう。
町からすぐ・長すぎず道も歩きやすい・眺めがいい
といいことづくしで、私自身もクイーンズタウンにきて真っ先に登った。
ここからご来光を見ることができたらどうだろう。町の名峰、ベン・ロモンド(1748m)も朝焼けハイクにとても人気だが暗闇の中歩くのは多少骨が折れるし時間もかかりそうだ。
その点クイーンズタウンヒルなら往復2・3時間、道も大変歩きやすいうえに距離も短く気軽に登れるだろう。
そう思い立ち、ご来光登山をした時の話である(実際に登ったのは数か月前のこと)。
さて、ここで一つ裏ワザがある。
朝焼けは見たいが早起きが辛いという人は夏時間を利用するのがおすすめだ。
夏時間は9月の末~4月頭で1時間通常より早まる。
つまり4月の夏時間が終わる直前、もしくは9月の夏時間に入ってすぐは真冬でなくても朝日は割と遅い。
もちろん6月の夏至が時間的には一番いいが、しびれるほど寒い真冬の早朝は避けたいもの。
私自身も9月の夏時間すぐ後に行った。日の出は7:30頃なので6時に家を出た。
もちろんあたりは真っ暗、星がまだきれいに見える。
トラック入り口は町から歩いて20分ほど、道路沿いにあるので車で行くこともできる。3,4台の車が停まれる駐車場がある。暗く道に迷いそうになったためナビを活用した。
駐車場からは真っ暗なためヘッドライトをつけて進む。街灯も何もないため、何かしらの準備は必要である。
真冬ではないとはいえかなり寒い。
歩き出し6;20ころ。
45分ほど歩暗い森の中を歩く。早朝の冷たく澄んだ空気が体を浄化してくれているような気になる。
森林限界を抜け、開けたところに出た。
空が明るくなってきた。
小さな池と朝焼けの反射。
我々のほかにはだれもおらず、静寂を楽しむ。
ちなみにかの有名な”Basket of Dream” のオブジェはここにある。
インスタグラマーには人気の写真スポットなのだろう。
だがここはまだ頂上ではない。
太陽が顔を出す前にはたどり着きたいので今回はバスケットの写真はそっちのけで頂上を目指す。
ここから頂上まで約15分弱。
何とか間に合った。うっすら雪をかぶったリマーカブル山脈と朝焼けのオレンジ色、空の青色、すべてが息をのむような美しさ。
私はこの夜からだんだん朝になっていく瞬間が大好きだ。
以前夜勤をしていた時も、疲れた頭がこの瞬間にふんわりと癒されすっきりとさえていくような、そんな感覚に浸るのが心地よかった。
タウン側の風景。誰かが作ったケルンに朝日が反射し可愛らしい。
準備してきたコーヒーをここで飲む。
大変贅沢な瞬間である。
そしてまだ1日は始まったばかり。さてこの1日、どう過ごそうか。
ケレルとポフツカワ
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